射出成形関連

1.射出成形金型の微細形状入子

現状問題: 離型時に抜き抵抗によるスレキズが発生する。金型を磨き加工すると,エッジ ダレが発生して,製品にバリが発生する。 また,微細形状の金型は磨き加工自体が難しい。

【NAP処理による改善効果】  射出成形用金型には,Ra300 nmのナノ凹凸形成用メディアを使用しました。射出成形のNAP処理顧客は,医療機器メーカーが主となっており,従来はスレキズ発生による樹脂粉飛散が最大の問題となっておりましたが,NAP処理により,樹脂粉の発生が激減しスレキズの検査工程が不要となり,クリーンルーム内の清掃改善ができたと報告がありました。さらに,NAP処理により,汎用の射出成形法でのバリ発生も低減できたと報告がありました。
また,以前は,金型をマシニング加工した場合,#600以上の磨き加工をした後にNAP処理を行わなければ離型性改善の効果が得られませんでしたが,現在は,マシニング加工や微細放電加工した金型に対し,磨き加工を省いたNAP処理のみでも離型性改善の効果が十分得らているとの報告があり,磨き加工自体が難しい微細形状の金型の離型性改善もNAP処理によって可能になりました。

図1 未処理状態とNAP処理後の比較画像

 

2.射出成形金型のアンダーカット形状コアピン

現状問題:離型時に変形やスレキズ不良が発生して歩留まりが悪い。

【NAP処理による改善効果】離型時の変形やスレキズが発生しなくなったと報告がありました。

図2 アンダーカット形状コアピンの未処理状態とNAP処理後の比較画像

3.射出成形金型での医療用硬質素材のコアネジピン

現状問題:離型時にスレキズ不良が発生してスレキズ検査工程に大変な工数を費やしている。

【NAP処理による改善効果】離型時のスレキズが発生しなくなり検査工程を抜き取り検査で良くなったと報告がありました。

図3 コアネジピンの未処理状態とNAP処理後の比較画像

4.射出成形金型のスプールブッシュ

現状問題:エラストマー樹脂や塩ビ樹脂の軟質素材を成形すると、ゲート残りが発生するため冷却時間を極端に延ばしている。

【NAP処理による改善効果】NAP処理することでゲートがスムーズに離型して、冷却時間を短縮でき生産量を増やせたと報告がありました。

 

図4 スプールブッシュ穴部とワイヤーカットで切断し穴面を未処理状態とNAP処理後の比較画像

5.射出成形ロボット用 エアーニッパのNAP処理

現状課題:市販の取出しロボット用の、エアーニッパは、ガラス入り樹脂製品ゲートカットすると、刃先が簡単に摩耗してしまう。

【NAP処理による改善効果】NAP処理により摩耗低減と硬度UPで寿命改善しました。

サイドゲート2個取り製品を同チャック内で20,000ショット生産後の刃先合わせ部摩耗状態を比較画像(成形樹脂はPBTGSフィラー30%配合)フィラー入り樹脂の切断時の寿命が10倍以上に向上し,さらにクリーンルーム内 で使用する環境下で,切断粉末が大幅に減少したと報告がありました。

図5 20,000ショット経過時点で、10㎛以上の隙間があきゲートカット不良状態となった。

ページ上部へ戻る