NAP処理のメディア開発

NAP処理のメディア開発の経緯

2006年に、「特許公開2006-183060 転写性に優れた樹脂組成物」が特許登録されました。
発明者の私は、転写可能な凹凸サイズを検証するのに、SiシリコンスタンパーRa800㎚,Ra600㎚,Ra300㎚,Ra100㎚のφ10㎛深さ10㎛ウエルチップ(リンパ球のワンセル細胞チップ)サイズで制作頂きました。
金型仕様は、コア(可動側)凹凸形成したSiシリコンスタンパーを組込み、ゲート溜りにアンダーカットを付けて、製品,スプール,ランナーは、取出しロボットで可動側から製品を取出す成形でした。
しかし、転写性が高い樹脂なのに、Ra300㎚,Ra100㎚の凹凸の転写率30%以下で、キャビ(固定側)に製品が残り、ゲート部で引きちり、スプール,ランナーがコアに残る状況となり、整形条件(射出圧,射出速度,樹脂温度等)変更して、トライでは変化ありませんでした。
今後の開発は、金属表面にRa300㎚,Ra100㎚の凹凸形成を実現すると決意しました。
その後は、樹脂以外の知識がない為、金属組成知識を習得するため、コベルコ科研顧問で文献登録を多く取得している方に2年半金属組成,鉱物組成の技術を学びました。
私は、樹脂組成物の研究開発を、5年間経験してきましたが、金属組成物は樹脂組成物と類似点が多くあり、容易に吸収することが出来ましたが、鉱物の組成は幅広いターゲット素材で絞込み組成分析し続ける事が重要であることが、解りました。
多種の鉱物に他の組成物を形成する、実験を繰り返し鉱物の選定する事ができ、メディアの開発に取り組み、金属表面にRa300㎚,Ra100㎚の凹凸形成できるメディア2種を開発することが出来ました。
NAP処理のメディアは、鉱物に硬度の高い組成物(白色のトゲ)を形成させた物です。

 

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